近年になって「平屋住宅」が注目を浴びていますが、間取り設計するにあたって「住んでみたら思っていたのと違った」とならないためにも入念に考えたいですよね。
今回は、様々な形の中でもL字型をした平屋のメリットとデメリットについて解説します。
□L字型平屋のメリットについて紹介します!
L字型住宅における最大のメリットは、変形地でも柔軟に対応できることです。
変形地とは、道路に面している出入り口の部分が長く、その奥にまとまった敷地がある形状の旗竿地や、三角形の土地のように正方形や長方形のおうちを立てるのが難しい形状の土地のことを言います。
これらのように活用が難しい土地でも、角に向かってL字型住宅の長辺を伸ばせば、土地を最大限活用できる可能性が高いです。
次に挙げられるメリットは、プライベート空間を確保しやすいことです。
一般的な平屋住宅ではプライベート空間を分けにくいとされていますが、決してそのようなことはありません。
L字型の縦の部分に寝室や書斎などのプライベート空間を、横の長い部分にLDKなど人が集まるスペースを作るように、エリアごとに分けやすいのが大きな魅力です。
また、道路の設置面ではなく家の内側に中庭を作ることで、プライベートな遊び場や憩いの場を作り出すこともできます。
□L字型平屋のデメリットを徹底解説!
1つ目のデメリットは、I字型住宅よりもコストがかかることです。
形が独特になるにつれてその費用が加算されますし、メンテナンスを行う際にも手間がかかるため、メンテナンスコストが高くなる点に注意が必要です。
2つ目のデメリットは、時間によって日当たりの悪い場所ができることです。
太陽の方角の関係で午前と午後で日の当たり方が大きく変わるため、設計する方角によって午前中は寒く、午後は暑い部屋ができてしまうかもしれません。
ただ、このような理由から闇雲に窓を設置するとコストがかさみ、気密性も悪くなるのでバランスに注意する必要があります。
3つ目のデメリットは、部屋の間取りの自由度が低いことです。
通常は家族構成やライフスタイルによって部屋の数や広さを決めますが、L字型住宅では廊下などの動線を確保すると、部屋の大きさや配置が限定される可能性が高いです。
□まとめ
L字型平屋には、多くのメリットがある一方で、事前に把握しておきたいデメリットもあります。
ただ、廊下以外の方法で空間を仕切る、広く繋がったLDKで家族が一緒に過ごせる空間にするなど、デメリットをデメリットと感じさせない方法もたくさん存在します。
ご自身にとって本当に必要なことは何かを考えることで、何をデメリットと捉えるかも変わるでしょう。